飯豊連峰縦走敗退の記

         7月16日(水)~19日(土)
       特別企画 憧れの飯豊連峰大縦走


            飯豊山(2105m)

  「飯豊に咲く花、吹く風、射す光は他の山とは違う」
         東北の名山大縦走第一弾!

ウィンズワールドhttp://www.winds-world.comのパンフレットより

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北股岳より拝む飯豊の山並み。左端が飯豊本山

今回の山旅は、上記タイトルの下見山行という位置づけでした。
日程は
6月7日から10日までの3泊4日で全て避難小屋泊り自炊。
コースは
7日:奥胎内ヒュッテ~足の松登山口~大石山~頼母木小屋(泊)
8日:地神山~門内岳~北股岳~烏帽子岳~御西小屋~大日岳
    ピストン~御西小屋(泊)
9日:御西小屋~飯豊本山ピストン~御西小屋~頼母木小屋(泊)
10日:頼母木小屋~大石山~朳差岳ピストン~大石山~足の松
   登山口~奥胎内ヒュッテ
同行者は
ウィンズのメタボ添乗員Y田CL

結果的にはY田CLの体調不良と、私デイダラボッチの左足指先の
アクシデントとが重なり惨憺たる結末に終わったのですが、
このブログを読まれる方にとっては「他人の不幸は密の味」
ですから、楽しんでもらえると思いますよ。
サア!他人の不幸のハジマリ、ハジマリ~~~!

【第1日目 6月7日】
佐野市3:40発---北関東道・関越道・北陸道・日本海東北道---
奥胎内ヒュッテ8:25着8:50発==足の松登山口10:00発
==滝見場12:05着(昼食)12:35発==水場13:25着
(水汲み)13:50発==朳差岳分岐15:25着15:35発==
頼母木小屋14:25着(泊)

4時間45分車を飛ばして奥胎内ヒュッテ到着。
ブナ林に囲まれたこのリゾートにはワンサと車が停まっていました。
「参ったな~。こんなに登ってるの」
と危惧したのもつかの間、それはバードウオッチングの人たちの
車だと知りました。アカショウビンが目当てだとか?

さて20Kg余のザックを担いで出発です。
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入山届けに記入するY田CL

林道歩きの間は余裕だったのですが、足の松尾根の急登に差し
かかった途端ズシン!とデカザックが肩に食い込み始めました。
「オイ、オイ、オイ、この急登が5時間も続くのかよ~!」
嘆きながらも姫子の峰には11:10到着。周囲の山々の斑模様と
ヒメサユリが視覚を刺激し、そよ吹く風は五体をマッサージしながら
すり抜けていきます。
シチュエーションとしては最高に恵まれているのに・・・、どうも・・・、
体が重くて・・・。
いつも気が張り詰めているツアー山行とは違い、下見とは言え個人
山行なので、緊張の糸が2人とも切れてしまったのかも知れません。
滝見場でユックリ昼食。
1時間も歩かない内に水場に下る1095mポイントに到着します。
看板には80m下と書いてありますが、頼母木小屋に水がない
ことを考慮すれば下らざるを得ません。
下れど下れど雪また雪で水は出ていません。
120mも下ってようやく6リットルの水を得ました。
でもここから頼母木小屋までは今回の山旅の白眉とも言えるコース。
あらゆる花々のオンパレードでした。
愚痴の替わりに花々を堪能ください。
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水場から大石山にかけて呆れ返るほどのシラネアオイが
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アルコール以外にも、樹や花に興味を示しだしたY田CL
が白花のカタクリを見つけました。ナント素晴らしいことでしょう!
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ツバメオモト:重荷を背負ったままだと上手く撮れませんネ。
(よく言うね~言い訳ばかり)
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マンサク:雨巻山とは4ヶ月近いタイムラグが
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ムラサキヤシオツツジの奥に目指す山並みが・・・。遠い
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大石山から頼母木小屋にかけて、とてつもなく広大なハクサンイチゲ
の群落が出現します。ビックリ仰天!唖然!呆然!
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飯豊をホームグラウンドにする方によれば「御西岳付近の群落に
匹敵する」とか。ウ~ム、納得!

これほどまでに心満たされ、アルコールで五臓六腑も満たされ、
山旅の一日目はどうにかこうにか無難に暮れていったのです。
ところが・・・・。

【第2日目 6月8日】
小屋5:30発==頼母木山6:00発==丸森尾根分岐6:30発
==地神山6:45着7:05発==門内小屋8:05着9:10発==
北股岳10:35着(昼食)12:00発==梅花皮小屋12:30着(泊)

早朝2時頃、左足指先の痛みで目覚めました。
「水虫にスゴクいいよ」と教えられて初めて履いた5本指の
靴下で指の股に傷ができ、そこにばい菌が進入したかに思えます。
薬指が腫れあがっていました。

「午後は雨だから御西小屋まで足を伸ばさない方がいいよ」
小屋に居合わせた仲間たちの言葉があり、ビッコを引かなければ
歩けない現実も受け入れ、梅花皮小屋を今回の山旅の折返点に
決めました。
そうと決まれば急ぐ旅ではありません。
雄きな雄きな飯豊の峰々とそこに続くたおやかな山並みを眼に
焼き付け、稜線を彩るたゆとうような花々に耽溺しながら、
メタボとノッポは刻の流れを忘れて彷徨い歩きました。
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毛布も準備されていて快適だった頼母木小屋。
門内小屋には管理人がおられ、情報収集も怠りませんでしたよ
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ハクサンコザクラ:雪解けを追うかのようにして群舞の舞台を広げる
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稜線のミネザクラは背丈50cmから1mほどでしかないものが多い
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一瞬ヒナザクラ?かと思ったけれどヒナザクラは東北地方北部特有。
傍によってよくよく見ればウメハタザオでした
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6月初旬にミヤマダイコンソウ?と疑ったけれど、ヤッパリ間違い
ありませんでした。ミヤマキンバイも沢山観られましたよ
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梅花皮小屋と北股岳。急斜面の残雪が暴れています
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指の腫れで急遽ここを下ることにしました。手前雪の壁の裏手は
40度もある石転び沢の大雪渓中最大の傾斜なので見えません

この夜も地元からの単独行者2人を交え、アルコールがなくなるまで
の大宴会。喉が潤されて口元も滑らか。飲める人はイイナ~!


【第3日目 6月9日】
デイダラボッチ
小屋5:50発==石転び沢雪渓下部でアイゼン取り外し7:50発
==ダム8:45発==温身平==飯豊鉱泉9:20着9:35発---
奥胎内ヒュッテ11:30着(中条中央病院往復)16:00着(泊)
Y田CL
小屋==頼母木小屋(泊)

同宿したW さんが宴会中に「奥胎内ヒュッテまで送ってあげる」
と約束してくれましたので、最短距離の石転び沢大雪渓を下ることに
しました。最短距離というだけでなく程よく弛んだ雪は、岩や木の根
に比べると指先に優しいですからね。
でも指先に優しいからと言って、右足1本で40度の雪の壁を下る
には、技術と経験と、勇気と度胸とそれ以上の慎重さが必要です。

健在な右足が谷側にある時は8~9割の加重をかけられますが、
着地する度に金槌で叩かれたような痛みが走る左足が谷側になる
と、加重のかかる時間を僅かでも短くしたいがために上体が大きく
ブレて、停止する寸前のコマのように不安定になります。

勾配が弛んで直線的に下れる場所でも難儀は続きました。
直線的に下れば指先への負荷が大きくて痛みに耐えられないので、
右足加重の横歩きで急傾斜のトレースを描きつつ高度を下げ、
左足加重では真横にトラバース、そしてまた右足加重を続けました。
そうです、ジグザグではなくイナヅマを切りながら下ったのです。
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急勾配を下りきりホッ!と一安心。一時間で1000m下って
います。それにしてもチットモ急には見えませんネ~

雪渓の下部はズタズタに寸断されていて危険この上ありません。
高巻いて樹林の中をを行きます。途端にズッキ~ン!イテテテテ~!
でも雪解け跡にはカタクリ、キクザキイチゲ、ショウジョウバカマなどが
雑草のように踊り咲いていました。
指先が痛くて写真どころではありませんでしたが・・・。
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何とか撮りましたよ。ブライダルヴェールホワイトのサンカヨウ
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オオバキスミレもどうにかゲットできました
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温身平から遥か1400m上の稜線を見上げます
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ダムから飯豊山荘までは、登山靴を脱ぎ靴下を重ね履きして
歩きました。母のごときブナに迎え入れられながら

飯豊山荘から奥胎内ヒュッテまでWさんに送り届けていただき、
その後30Km車を走らせ中条中央病院で治療を受けました。
思いっきり血と膿を絞り出されてその痛さに飛び上がりましたが、
点滴を受け痛み止めを処方されたお陰で何とか地獄からの脱出
です。フ~~~!

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思いがけなくもお世話になった奥胎内ヒュッテ。快適な宿で
ユックリ休めました。ありがとうございました


【第4日目 6月10日】
デイダラボッチ
ヒュッテ9:30発==足の松登山口11:00着(Y田CLと合流)
Y田CL
小屋7:00発==足の松登山口12:30発==ヒュッテ14:00着
(入浴)15:00発---往路を戻る---佐野市19:40帰着

何もすることがなく、また、何もできないので、足を引きずりながら
足の松登山口に向かいました。
ジリジリと肌が焼けるほどの上天気でしたから、
「さぞ楽しんでいるだろうナ~」と羨ましく思えましたが、
こればかりはなす術がありません。

12:30、デカザックを背負ったY田CLが降りてきました。
雪と紫外線に焼けた顔が真っ赤でした。
「降る」と言われた2日目も結局雨を見ませんでしたから、
梅雨の最中なのに4日連続の快晴だったのです。
アクシデント続出の中の幸いでした。

さて、別行動になってしまった9日と10日については、
Y田CLのブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/akai49kitune/10237269html
とウィンズのブログでどうぞご覧ください。

どうでした?
やっぱり「他人の不幸は密の味」
だったでしょう?

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