飯豊連峰の雪と花

6月4日に石転ビ沢雪渓から丸森尾根と1人で周遊し、
18日19日にも頼母木小屋利用の1泊2日で似たようなコースを
歩くことが決まっているというのに、
何を血迷ったか11日12日にも同じコースを歩くことになった。
同行者はパノラマ写真で見る日本百名山のフカ君。
4日の記録はこちら
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えぶり;差岳からの飯豊本山


【6月10日 飯豊温泉へ】    


東京から駆けつけてくるフカ君をピックアップして
宇都宮駅東口23:25発-宇都宮IC23:45発-

少し早めに宇都宮駅東口に着いたので到着ゲートに向かっていくと、
親友のよっしーさん(宇都宮市在住)と一緒のフカ君の方から
先に声が飛んできた。
奥さん孝行(12日に尾瀬を歩く)を優先して今回の飯豊を断念した
よっしーさんは、差し入れを持って来てくれていたのだった。
「げにありがたきものは友だち!」



【6月11日 石転ビ沢雪渓から頼母木小屋へ】


福島飯坂IC-R13-R113-天狗平(410m)3:15着
(雨天のため待機)6:10発~温身平~石転ビ沢雪渓~
梅花皮小屋(1850m)11:15発~北股岳(2025m)~
門内岳(昼食)~門内池~扇ノ地紙(梶川尾根分岐)~地神山~
地神北峰(丸森尾根分岐)~頼母木山~頼母木小屋16:05着(泊)
(ガスに巻かれたり花撮影したりなどで時間を食ってます)


「午前中は曇り時々雨」の予報通り生憎の雨空。
車中泊していた仲間と一緒に無念の思いを抱きつつ待機させられた。
我慢が限界に達したのか?篠突く雨を押して5時に出発していった
兵もいたが、頼母木小屋泊のこだわりを捨てれば心的・時間的余裕
タップリの私たちは、急かず焦らず眼を瞑り続けた。

5:50、計10人の完全武装集団がドッドド!ドッドド!と通過。
弱まってきた雨脚に促されて私たちもようよう腰を上げた。
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雨に煙る温身平にて

堰堤を過ぎて間もなく完全武装集団を捕捉。
「エッ!朝食でも摂ってたの?」
と疑ってしまうほどのバタ足歩き。
装備のグレードの高さもカラフルさも私にとっては羨望の的だけど、
外見はお金で買えても中身まではお金の威力が通じない見本かな?
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サンカヨウ:花は相変わらず豊富だったが、まだ閉じていたりうなだれて
いたり・・・。雨が上がってからに期待するとしよう

雪渓に降り立った。
たった1週間でこれほど様変わりするものなのか?
土砂で黒く汚れている・・・。
痩せ細ってしまっている・・・。
薄っぺらになっている・・・。
谷底に落ち込んで窪んでいる・・・。
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この1週間の間日照りが続き夜雨もあったようだ

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雪渓は続くよどこまでも・・・:何だかんだ言っても名にし追う
石転ビ沢雪渓のこと。そんじょその辺で途切れたりはしない

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フカ君:この付近の勾配はいたって緩いので楽勝楽勝

楽勝楽勝と思いきや、
刀の刀背(みね)の切っ先の反りに差しかかるや否や、
冷気が立ち上り、一寸先は白い闇の世界に閉ざされてしまった。
足元の急勾配が見えないので恐怖心は薄れるものの、
ルートファインディングは、白闇でも暗闇でも何も見えないことに
おいては同じなので極端に難しくなる。
雪渓の中央突破を試みていた場合は、
そのまま直登すればほぼ梅花皮小屋近くに辿りつける。
私たちは、左岸の雪消の水に安堵を求めて一服した直後だったので、
トラバース気味に左上を目指す必要があり、
その屈曲の頃合いに腐心した。
五里霧中。
ホワイトアウト。
頼りになるのは経験と勘だけだ(窮余の策はフカ君のGPS)。

雪渓が割れてズリ落ち、その縁が棚になっている場所でようやく稜線を
見出すことができた。
稜線の登山道に出たその場所を私は梅花皮小屋のすぐ左側だと踏んだ。
だから、右に向かえば小屋あるいは北股岳に至るはずだ。
ところがフカ君は「御西方面に向かっているような気がする」という。
そこでGPSに頼ってみると、私たちは小屋のすぐ右手にいたのだった。
小屋には戻らず北股岳山頂を目指した。
と言う訳で石転ビ沢雪渓核心部の急勾配部分は、
90分に亘って1枚の写真もなし。

北股岳山頂に着いてややもすると視界が開けた。
小屋付近の状況が手に取るように分かった。
何と私たちが稜線に辿りついた場所は小屋の僅か5m右手だったのだ。
それなのに小屋が全く見えなかったとは!
肝心要の場所に限ってこのような状況が創りだされたのは、
私たち2人に対する山ノ神からの試練であり思し召しであったかも?
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北股岳山頂より:左から梅花皮岳・飯豊本山・烏帽子岳・御西岳

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同上:梶川尾根

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同上:左から御西岳・大日岳

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同上:左から梅花皮岳・飯豊本山・烏帽子岳・御西岳・大日岳

北股岳に立ってしまうと頼母木小屋までは、
僅かなアップダウンはあるものの概ね下り指向なので
脚はラクラク気分はルンルン。
雲上散歩の気分に陥り、雪景色に溺れついつい花々に囁いてしまう。
ここからは、
“飯豊連峰・ブラリ日帰り周遊”と重複する部分が多くなるので、
暫らくは雪と花とをご覧あれ。
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二王子岳とハクサンイチゲ

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シラネアオイ羅列:クマザサに護られて活き活き

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シラネアオイ:このか弱さが好き

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ミネザクラ:何故か登山道沿いに多く見かける?

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ハクサンイチゲ

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ハクサンイチゲ

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ハクサンイチゲ

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ハクサンイチゲとハクサンコザクラ

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ハクサンコザクラ

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ミヤマキンバイ

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頼母木山山頂

頼母木山に差しかかった頃再び視界が閉ざされだしたので、
早々と頼母木小屋に入りくつろぐことにした。
運び上げたご馳走を門内池で仕入れたタップリの水で調理し、
それをツマミにフカ君はよっしーさん差し入れの缶チューハイで、
私はインスタントコーヒーで乾杯~!
他に新潟県人4人、小国町からの3人が同宿したのだが、
この小屋で宴会を催すことが目的で登ってきたらしきご馳走と、
量も種類も豊富なアルコールの数々に圧倒されてしまった。
結局9人中下戸だったのは私1人だけ。



【6月12日 頼母木小屋~えぶり差岳ピストン~丸森尾根】


小屋4:10発~えぶり差岳5:50着6:10発~小屋7:50着8:30発
~丸森尾根分岐9:20発~天狗平12:05着
(パノラマ写真を撮ることが主目的なのでタイムはあてにならず)


夜通し吹いていた風も収まり穏かな朝を迎えた。
音を立てないように細心の注意を払いながら出立準備。
何故なら、
丸森尾根を登ってきた地元小国町の3人は、えぶり差岳ピストンしてから
下山の予定でも出発を急く必要がないので深酒をしたようだし、
西俣ノ峰から7時間30分かけて登ってきた新潟県人4人は、
えぶり差岳ピストンを取り止めて7時に下山開始とのことで、
まだ就寝中だったから。
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朝まだきのえぶり差岳

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朝日連峰:撮っている時には気付かなかったのだが、以東岳の左は
鳥海山?奥に見えるのは月山?

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日の出:山の端に隠れて出てきたので既に陽は高い

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僅かに茜色に染まったえぶり差岳

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二王子岳とハクサンイチゲ(右上の辺りに?マークのゴミが・・・)
水滴がついたりして何度も拭いたのに何故取れなかったのだろう?
目立ちすぎて没にしたもの多し。横長の写真は?マークを消すため

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同上:フカ君に教えを請いながら設定を変えてみるのだが・・・

「この群落を観たいがために汗して登ってきた」
と言って過言ではない大石山手前のハクサンイチゲ群落は健在だった。
しかし
「明かるさが足りないから帰り道に撮りたい」
というフカ君に従って鉾立峰へえぶり差岳へと脚を進めた。
群生地でなくともここもかしこも花だらけ!
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えぶり差岳の前衛峰的存在の鉾立峰

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ミツバオウレン

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シラネアオイ・コイワカガミ・ミツバオウレン3色混生

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シラネアオイ群生

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シラネアオイの白花が結構数多く観られる

えぶり差小屋は立地条件に優れているのでどこからでも目立つ存在。
だから小屋付近からの展望の悪かろう筈もない。
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えぶり差岳付近からの飯豊本山とハクサンイチゲ

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えぶり差岳山頂より

“大草原の小さな家”的雰囲気の小屋に立ち寄り宿泊者に挨拶。
たった2人だけの寂しい宴会だったそうだ。
この小屋界隈は空が近く景色が広く花がとてつもなく豊富なので、
機会を設けて是非とも泊まってみたいと考えている。

大石山付近で撮影しながら小屋に戻りパッキング。
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ハクサンイチゲ:設定が間違っているのだろう。暗い

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ハクサンイチゲ:三脚ない知識ない腕がないのないないづくしでは・・

頼母木小屋を掃除し、深々と一礼してから辞して丸森尾根を下った。
尻セードでお尻をビッショリに濡らしながら。
ここも先週とダブるので極力説明を省いて花を紹介。
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オオカメノキ

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コミヤマカタバミ

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ツバメオモト

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カタクリ

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サラサドウダンツツジ

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タニウツギ

観ていながら紹介できなかったものも数多い。
イワウチワ・ウラジロヨウラク・ミネズオウ・オヤマノエンドウ・
ハクサンチドリ・ヒメサユリ・エンレイソウ・オオコメツツジ・
コケモモ・ヒメイチゲ・ナナカマド・などなど

関東・東北地方ともに予報が芳しくなくて天気が危惧されたのに、
大した波乱もなく計画を完遂できた。
同行のフカ君にありがとう。
飯豊連峰の峰々と山小屋にありがとう。
そして元気に山歩きができる環境にあることに大いなる感謝を!


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この記事へのコメント

ヤマビコ
2011年06月13日 19:35
雪渓が大分変っていますね。 
花が綺麗な事、一週間過ぎるとこんなに
満開の花が見ること出来るなんて良いですね。
今度、楽しみです。よろしく
2011年06月13日 19:54
雪渓はどんどん痩せていってるけど、胸突き八丁
とも言うべき最後の傾斜40~45度が変わるこ
とはないのでクリアするのは至難の業です。
心して臨まなければならないですね。

一方、花々は益々輝きを増していくので期待は高
まるばかりです。特にハクサンイチゲは。
深山
2011年06月13日 22:31
土日はありがとうございました。

記録更新早すぎですよ~。
でも早速楽しかった2日間を記録で再度楽しめました。ありがとうございます。

来週は三週連続の飯豊ですね。あのハクサンイチゲの大群落が更に凄い事になるのなら何週連続で歩いても楽しいですね。僕も明日にでもまた登りたい位です。
2011年06月14日 12:59
フカ君、おはよう。
今週末の飯豊山は細心かつ大胆を心がけながら、
雪と花と景色を楽しんできます。
ほて
2011年06月15日 09:04
私にとって石転ビ雪渓は夢のまた夢となってしまいました。4年前の同時期に丸森尾根~梅花皮小屋(泊)~梶川尾根を歩いたときの花々が再現され感激です。
それにしても…3週連続で石転ビ雪渓とは…さすが!!です
10日は少し早めでしたが庚申山のコウシンソウを見、ついでにお山巡りをしてきました
2011年06月15日 09:37
ほてちゃん、おはよう。
石転ビ沢雪渓が夢のまた夢だなんてことはない。
「念ずれば花開く」
先ず念ずること。そうすれば機会は巡ってくる。

今年は足尾方面に全く行けてません。
ショウキランには出逢えた?
コウシンソウやクリンソウの咲き具合は?
どこぞの山にでかける時は声をかけてください。
yamasanpo
2011年06月16日 20:53
庚申山~皇海山を歩いてきました。
数時間前に家に戻った所です。
コウシンソウ、シロヤシオ、シャクナゲ・・など花の尾根でした。花の時季が一緒になったようです。
でもクリンソウはまったくダメ。蕾がチラホラです。
昨年、庚申山からの帰り道に山本さんに出会いましたが、今年はどうかななどどカミさんと話しながら歩いてました。
私達は天気しだいですが今月末~来月初めに飯豊山を予定しています。今週末歩かれる飯豊山レポを参考にさせて頂きます。

2011年06月16日 21:11
yamasanpoさん、こんばんは。
「ロングコースお疲れさまでした」と言いたい所
だけど、花も眺望もある結構楽しい道だから、
お2人にとっては楽勝だったことしょう。
今週末またまたハクサンイチゲと逢うために飯豊
連峰に出かけるんだけど(女性5人を連れて)、
あのコースのガレ場近くにも清楚なハクサンイチ
ゲが咲いていたことを思い出します。
アップを楽しみにしています。

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