荒川三山と赤石岳:その1

【7月26日~27日 荒川三山と赤石岳:その1】


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悪沢岳山頂にて

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[7月26日の計画]
益子14:30発~井川・民宿ふるさと20:30着(泊)
[7月26日の実際の行動]
益子14:30発~都内渋滞~新東名~新静岡IC~R189通行止により
R27・R60経由~井川・民宿ふるさと21:10着(泊)

[7月27日の計画]
民宿5:00発~畑薙第1ダム6:00発~椹島ロッジ(1120m)7:30発~
鉄塔8:45着8:50発~林道出合9:40発~清水平11:10着(昼食)
11:50発~見晴台(2140m)13:00発~荷上げロープウェイ14:50発
~千枚小屋(2610m)15:30着(泊)
[7月27日の実際の行動]
民宿4:55発~6:00発の臨時便なし~畑薙第1ダム7:55発~
椹島ロッジ8:55発~小石下三角点11:10着(昼食)11:40発~
清水平12:45着13:00発~見晴台13:55着14:10発~千枚小屋
16:05着(泊)



ハイシーズンの土曜日曜祭日ともなると畑薙第1ダム臨時駐車場は大混雑。
8時発の定時運行ではその大人数を処理しきれなくなるし・・・、
処理の遅れは山小屋到着時間に破綻を来たすし・・・、
と言うことで例年6時頃には臨時便が3~4台出ます。
そのことを見込んで計画したのに結局はマイクロバス3台(残る1台はバッテリー
上がりで動かないとか)とワゴン車1台での定時運行に。

「この遅れはデカイな~!」
メンバーの力量や体調、コースタイムやペース配分、休憩場所や休憩時間、
千枚小屋到着時間や混雑具合などが「憂さ」としてグルグル巡ります。
でもその「憂さ」は、
縦横斜めに大揺れする車内から見え隠れする岩場のシナノナデシコや草地の
ヤマユリとフシグロセンノウが、
「まあ、まあ、まあ、何とかなるって!」と慰め癒してくれました。


定時バスの1台目に乗った私たちは椹島ロッジ発も先頭の方に位置してます。
なので後続登山者に次々追い越されるハメに。
だけどこの山は登り始めのこの樹林帯がキツイんです。
気分を紛らわせてくれるものも少ないんです。
なので私たちは、
小石下三角点の昼食大休止までは立ち休み(1~2分休んで呼吸を整え水分
補給)だけに留め「ビスターリ、ビスターリ!」を決め込みました。
でも林道出合でヨツバヒヨドリとアサギマダラの歓迎を受けたりして気分は
「ウキ!ウキ!(アサギマダラの写真には撮れなかったけど)」

小石下三角点(1586.4m)で昼食休憩中にも大勢が通り過ぎていきます。
鈍足をあざ笑うがごとく抜き去っていったグループや個人の顔もあったっけ。

2度目の林道と出合ってからはほぼ等高線に沿うような緩い登りが続きますが、
体力的に楽なこの辺りは別の意味で私たち8人の重要ポイントでした。
乳茸(チタケ)という茸が生えているからです。
何故なのか栃木県人と隣接する茨城県の一部の人たちだけが珍重する茸で、
それ自体はちっとも美味しくないのに滲み出る出汁と香りが絶品!なんです。
時季が早いこともあってか1本も見当たりません。
「ゲットすることを前提にお祭り気分で登ってきたのに・・・悔しいな~・・・」
と未練タラタラ見渡すと登山道を外れた斜面は足跡だらけ。
一日違いで先取りされてしまったようです。
これぞ「♪後の祭りよ~~~」


すぐ上を林道が走っていて地形的なハテナもあるのに懇々と清水が湧き出ている
「山中のオアシス」清水平でミネラル燃料をチャージ。
林道に隣接する見晴台まで10m登って雲に隠れた悪沢岳と赤石岳を展望。
この近辺はルンルン続きなのにここからはデイダラボッチが好きでない場所。
心なし勾配を増した直線的な坂道が延々と丸見えなものだから。
私に限らず万人にとっても登山というスポーツは、
直接的な肉体面の負荷よりも間接的な精神面のありよう、
あるいは視覚的なものによって大きく左右されるものなんだよね。
そこでしばしば登場するのが「言葉のマジック」
私が大勢の雨巻家族を実力以上の山に連れ出せるのは、
「言葉のマジック」の力に負うところ大です。


僅かだけ水面を見せる駒鳥池と荷上げロープウェイを過ぎるとシラビソやトウヒの
原生林に入り、
真北から真西へと進路も変わります。
そうなれば占めたもの、
水と緑と花と展望とに恵まれた「山中のユートピア」が間近だと知れるからです。

オオサクラソウの濃紅色やマルバダケブキ・シナノキンバイの黄色に埋もれて
いる筈の草地も、
千紫万紅で飾られている筈の小屋裏の斜面も拍子抜けの殺風景でした。
何処も彼処も今年は花季が遅れてるみたい。

その千枚小屋でちょっとしたアクシデント発生。
下戸の私が「カンパ~イ!」の生ビールを口にしたものだから、
目眩・頭痛・吐気に襲われて臥せってしまったのです。
お陰で富士山を見逃してしまい一食2000円也の夕食にも口がつけられず。
それでもその夜は平和に暮れていきました。
珍しく7時間も安眠することができました。



【7月27日~28日 荒川三山と赤石岳:その1】


[7月28日の計画]
千枚小屋5:00発~千枚岳5:45着5:50発~丸山6:40着(朝食)
7:00発~悪沢岳7:30着8:00発~中岳避難小屋9:10着9:20発
~中岳・前岳~分岐9:50発~荒川小屋10:50着(昼食)11:30発
~大聖寺平12:10発~小赤石岳の肩13:10着13:20発~小赤石岳
~大倉尾根分岐13:50着14:00発~赤石岳14:20着14:40発~
赤石岳避難小屋14:45着(泊)
[7月28日の実際の行動]
千枚小屋4:55発~千枚岳5:50着5:55発~丸山7:00発~悪沢岳
7:35着8:00発~中岳避難小屋9:10着9:30発~中岳・前岳~分岐
9:50発~荒川小屋11:05着(昼食)12:00発~大聖寺平12:35発
~小赤石岳14:15発~赤石岳14:45発~赤石岳避難小屋14:50着
(泊)



3階を独占させてもらった私たちは心も手足も思う存分くつろがせられました。
アロマセラピー・紫外線対策・ストレッチング・水よりもお湯・と準備も万端です。
それより何より4時20分から朝食をいただけたことはありがたかった~!

芳しくないご来光ながら背中にパワーを感じられることもありがたい。
呆気なく千枚岳着そして最初の3000m峰丸山(3032m)に到着しました。
100%ではないものの満足できる展望があります。
真北に塩見岳と仙丈ケ岳が峰を重ね、
すぐ右隣に輻輳する白根三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)と鳳凰三山があります。
それらの景色に欠かせない富士山もスッキリ・クッキリです。
南側の名峰たち(赤石岳や聖岳など)の頭には雲が載っていました。

ちょっと目の上(109m)そして指呼の距離に悪沢岳(3141m)が見えています。
「一刻も早く!」
と逸る気持が解からなくもないけど私の歩みはユックリです。
チョットやソットでは崩れそうにない好天。
青空と涼風と雄きな景色と小さな花たち。
急ぐ理由などどこにも見当たらないのだから。

それでも35分後にはニコニコ顔の8人が悪沢岳に立っていました。
西側に居並ぶ中央アルプスの峰々と御嶽が更なる景観を創りだしています。
五体で感じる全てが初めて尽くしの7人にとっては別格の山頂だったようで、
山頂を少しそれた岩溜まりに腰を降ろして大岩に深々と魂を刻み込みました。
生きた証・・・雨巻家族と歩いた思い出・・・確かにそこに立った記憶・・・。


ガレをコルまで大降りすると次の目的地中岳避難小屋までは緩いザレの登り。
そしてそのザレは徐々にフラワーロードへと変現していきます。

「この先危険な場所はないので私は最後を歩いて少しだけ花を撮ります」
コルでそう宣言して私は最後尾を歩いていました。
先頭グループが花々(クロユリなど)に狂喜乱舞している様子が覗えます。
でも私は小屋の高みで目を凝らしている管理人Yさん(足掛け8年来の顔馴染み)
の姿を先に捉えていました。
帽子をとって高くかざすとYさんも気付いてくれて小さく首を振りました。
スゴイ人(椹島~悪沢岳~赤石岳~椹島を軽く1周時には1.5周)なのに、
そのことはオクビにも出さず大げさな動作も一切しない。
そういう人なんですYさんって。

花と戯れ、
トイレをお借りし、
「次回の計画では中岳避難小屋泊にする」
約束を交わしてから中岳(3083m)そして崩壊が激しい前岳(3068m)に立ちました。


今回の計画は
「ビバ・アルプス!第4弾:荒川三山と赤石岳」となっているけど、
3000m峰にはほとんど興味がなく私の本意は「カールの花々」にありました。
南ア主脈縦走路の悪沢岳分岐から僅かに降ると、
カールを埋め尽くしても余りある「フラワー・スポット」が目に飛び込んできます。
「ウワ~~~!」
「オヒョ~~~!」
「スゲ~~~!」

鹿避け柵の扉を潜った私たちはショック状態に陥りました。
動こうとしても身体が動かないんです。
美辞麗句をいくら並べたとて追いつかないほど見事なこれほどのお花畑は、
後にも先にも夢の中でも遭遇したことがないだろうからこれも仕方ないね。

後ろ髪を引かれる思いでスポットを這い出ると、
今度は「山中のシャングリラ」荒川小屋に到着します。
ここにはくつろぎ・安らぎ・憩い・休養・補給の全てがタップリ揃っています。
お湯を沸かし腹を満たし長々とリラックスしたことは言うまでもありません。

そして、
赤石岳避難小屋での調理に備えてTちゃんは5L強を、
柔腰の私は4L強を、
女性陣はそれぞれ1Lほどを背負い込んで大聖寺平へと踏み出しました。
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椹島からイザ!千枚岳へ
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吊梯子
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林道からふたたび登山道へ
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展望台:高い部分に雲の蓋が・・・。悪沢岳・丸山・千枚岳
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同上:赤石岳
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千枚小屋:この外階段で出入りします
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3階の全てを8人で使わせてもらいました
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雲が厚くてパッとsないご来光
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それでも安全を願います
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ひとっ飛びで千枚岳山頂
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タカネビランジがメッタヤタラ目立ちます。鳳凰三山はピンク系なのにこちらは
白系です。薄いピンク系もごく僅かあります
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チシマギキョウ。最近イワギキョウを見かけないんだけど・・・何故?
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ミネウスユキソウ
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タカネコウリンカ
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タカネヨモギ
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タカネナデシコ
 
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今回の山旅で最初の3000m峰・丸山にて
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今回の山旅の最高峰・悪沢岳にて
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北の方面は何とか・・・の域を脱してません
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西の一角に小河内岳と御嶽
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中央アルプス。南の方面は雲を被り、北アルプスももやって見えません
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シコタンソウ
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イワベンケイ
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ミヤマシオガマ
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ミヤマミミナグサ
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ミヤマオダマキ
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中岳展望
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ほぼ雲の取れた赤石岳展望
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塩見岳から小河内岳(Yさんは以前ここの小屋にいました)にかけての稜線
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ホソバトリカブト(?)
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同上
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ミヤマバイケイソウ
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タカネグンナイフウロ
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タカネマツムシソウ
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中岳への登りから悪沢岳を振り返ります
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お地蔵様と中岳と
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中岳避難小屋傍の花畑
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クロユリがイッパイ
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中岳避難小屋にて
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3つ目の3000m峰中岳にて
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4つ目の3000m峰前岳にて
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分岐からの中岳と悪沢岳
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分岐にて

さあ、これから「日本一のお花畑(マイクロバスの運転手の言葉)」と豪語する
南アルプスの「フラワー・スポット」へ向かうことにしましょう。
*文章と写真がミスマッチですが20000字を越えたので“その2”へ移ります*

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この記事へのコメント

ほて
2013年08月08日 11:16
いよっ!!待ってました
もう十日も過ぎてしまったのですね。前回は時期が遅かったためかお花畑は残念でしたが、今回はドンピシャ?ですかね。この大きな山域に再び足跡を残せたなんて…感激です。しかも前回は骨折一年後でボルト&プレート入り状態、不安いっぱいでしたから。
今回は前日の車酔い、靴と靴下の不相性(こんなこと初めて…勉強になりました)で千枚小屋までは冷や汗、脂汗ものでした。が、デイダラボッチ推する荒川岳からのお花畑、ネットで評判の赤石岳避難小屋管理人エノキダさん、チャーミングなチエコさんの心のこもったおもてなしに苦労も吹き飛びました。
私にとって2週続きのハードな山行は厳しいものでしたが、思い切って参加して良かったです。北アもいいけど南アも奥が深くていいですね。中岳避難小屋、百軒洞から聖岳…う~む

デイダラボッチさま、同行のみなさま、楽しい4日間ありがとうございました。

追:本日は植木屋さんに変身!!墓地の植木を手入れ
ほて
2013年08月08日 12:39
百軒洞→百間洞でした
2013年08月08日 14:08
ほてちゃん、こんにちは。
レポでは大聖寺平に向かっているのに写真では
まだ分岐。文章を書いてから写真を挿入していく
と、写真も文字としてカウントされるのでこのよ
うな体たらくになります。残容量が示されれば
PCオンチでも対応できるんだけど・・・ネ~。

ほてちゃんは百間洞山の家は行ったことある?
たった3回しか訪ねてないけどいいところだよ。
いつか機会を設けましょうかね。
セとナ
2013年08月08日 14:46
デイダラボッチさん、こんにちは。
チタケ残念でしたね。
ちたけ採りで元気を取り戻したっけ。
二日間大事に持ち歩いて最後に間違えて
ゴミと一緒に捨ててしまった
残念な思い出があります。
イワベンケイいいですね。
「風の谷のナウシカ」のオウムを思ってしまう
のは変かな?
早く早くお花畑が見たいよ~
2013年08月08日 20:15
セとナさん、こんばんは。
乳茸が採れないことはある程度織り込んでおいた
ので、代用品のシメジ、ウィンナ、玉葱、乾燥野
菜、中華スープの素などが活躍してくれました。
「チタケの思い出」あるある!
登る時に採って隠しておいたら帰りには見つから
なかった・・・なんてことが度々。
イワベンケイとオウム?調べてみようっと!
ハッちゃん
2013年08月08日 20:20
デイダラボッチさん、こんばんは。
懐かしい~!集合写真を見て、元気に登ったんだと感慨深いものがありました。
今週は絵画教室と、伸び放題の草取りに追われ、雨巻山にも行けずです。6月から7月中は、毎週のように山三昧!8月に入って、時間的なゆとりができたのか、見渡せば家事が山積みで・・・暑い中、除草清掃に追われています。南アルプス・・・アプローチが長いし、ロングコースだし、到底登ることなどできないと思っていた山に、しかも花が咲き乱れる時季に登ったんですねえ~。1日目は、千米小屋でのデイダラボッチの不調?にビックリしました~!デイダラボッチは不死身だと思っていましたから(笑)・・・回復が早くて良かったです。しかし、椹島をでて登山道に入った途端、吊り橋が・・・高所恐怖症なんです・・・ 2日目のアップも楽しみにしています。
2013年08月08日 21:42
ハツちゃん、こんばんは。
大抵のものは平気だけどデイダラボッチだって
怖いものはあるよ。ア〇〇〇ルとオ〇ナ。
でもあの時は酔ってるなんてコレッポッチも気付
かなかった。体調が優れなくて目眩と吐き気がす
るんだと思ってた。臥せってから初めて・・・。
もうこの2つはこりごり!(笑)

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